雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

桃源

今日は、バナくんに会いに行ってきました。

バナくんは、3学期になってから学校に来ていません。(不登校ではありません)ジャム学級の子どもたちに、「バナくんに会いに行ってくるよ。」と言うと、一人ずつビデオレターを送ることになりました。

バナくんは元気でした。少しばかり世間話をして、早速ビデオレターを見せました。バナくんがいない間、ジャム学級で起こったことを一人一人がバナくんに話しかけるように言っていました。
みんなの「待ってるよ」を聞き、目をこすりながらビデオを食い入るように見ていました。

バナ「そっか、もう卒業式の練習してるんだ」
バナ「モモさん、分数のかけ算してるんだね」
バナ「来週、校外学習?!いいなぁ」
バナ「美術館って何?」
ジャム「有名な人の絵がたくさん飾ってるんだよ。工作みたいなものもたくさんあるよ。」
バナ「ええー!!いいなぁ、俺も行きたい行きたい。でもなぁ・・・」

ジャム「バナくん、最近どう?」
バナ「うん、楽しい!」

バナくんのこの笑顔が大好きです。
そして、バナくんが「楽しい」と言えることが、今、何をおいても最優先で、最も大切なことでした。

ジャム「あぁそうだ、卒業式の音楽持ってきたんだよ。聞いてみる。」
バナ「聞きたい!!」

携帯を取り出し、曲をかけた。
「♪白い光の中に、山並みは萌えて~」

バナ「あ、これ知ってる。」
というと、楽譜のひらがなを目で追いながら口ずさみ始めました。
私も一緒に歌いました。

二人で歌っていると、涙が出そうになりました。

バナ「俺、卒業式は絶対いくから。校外学習も行きたいけど。。。」
ジャム「あぁ。みんなバナくんのことを考えて準備をしてくれている。安心していいから。」

彼は書き初めで今年の目標を書きました。
「楽」
漢字は殆ど書けないのですが、何度も練習して頑張って一文字書きました。この目標を達成するため、彼は今、自分ができることを頑張っています。