雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

一般化の罠

我が家の朝食での出来事。
私が食卓の席につくと、三男が妻に怒られていた。
「おかずもちゃんと食べなさいっ!」
「やだぁ!」


朝食のおかずはオムレツ。
家族は(食わず嫌いだ。)と感じで仕方ないという顔だ。
今日は、朝食を食べたらみんなで公園に行って遊ぶ約束にしている。
「全員食べたら遊びに行くよ。」
と言っていた。
長男や次男は、
「がんばれ!」
「そういえば、あそこには面白い滑り台があったなー」
など、なんとか三男に食べさせようとしていた。
それでも、頑なに食べようとしない。


オムレツの中身は、卵、ウインナー、ジャガイモ。
どれも三男が好きな物ばかり。
どうして、食べようとしないんだろう。
しばらく黙った後、三男は、私の顔をチラッと見た。
そして、箸でオムレツをつかんだ。するとオムレツが箸から滑り落ち、中のジャガイモが一つこぼれ、床に落ちた。


(あれ?もしかして。。)
私は、三男のオムレツを箸で細かく切ってみた。
すると、細かくなったオムレツを箸でつかんで、食べ始めた。
「おいしい」
「うん」
私は、(どう?)と妻の方へ目配せすると
「仕事が役に立っているわねぇ」と一言。
三男は、オムレツの味が嫌いなのではなく、大きなオムレツの食べ方が分からなかったのだ。そして、そのことを伝えることができなくて、食べずに怒られて癇癪を起こしていたのだ。


これくらいの年齢なら、大きな物は箸で切って食べれるという一般化。
これくらいの年齢なら、何ができないかを伝えられるという一般化。
こんなこと、教室でも起こっているかもしれない。
自分の中にある一般化が、困っている子へのレッテル貼りにならないように気をつけたい。