雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

人とのかかわりの中で解決する

算数で約分の学習中。ジャム学級には、イチさん、ブド-さん、リンさんがいた。イチさんは、今日初めて、約分に挑戦。私が約分の仕方を説明している間に、ブド-さんとリンさんは、自分で問題を解き始めた。

慎重派のブドーさんは、約数を間違えないように、九九表を持ってきて確認していた。一番始めに終わったのはリンさんだった。リンさんは、丸付けをした後、イチさんの元へ向かう。イチさんは、約分の途中の式の書き方が分からないし、九九も完璧ではない。

リン「えっと、ここで8,6があるの何の段?」
イチ「3?」
リン「3じゃ割れないよー。うーん。」
そこへ、九九表を持っていたブド-さんが助けに入る。
ブド-「ほら、これみて。何の段にある?」
イチ「あっ、2!」
ブド-「そーそー、2やろ?だけん、ここが2になると。」
イチ「んー、6わる2は・・・3、3わる2、じゃない、8わる2は・・・4」
リン「ほら、できた。」
イチ「先生!できた!」

こんな感じで、お互いがかかわり合いながら、算数の時間が進みました。

その日の国語の時間。偶然、同じメンバーでした。
国語では、3人は別課題でした。
今度はリンさんが渋い表情。
リン「えー、全然わからんー。」
そんなリンさんをよそに
イチ「ふんふんふーん!らっくしょー。」
国語が得意なイチさんは、上機嫌。
ブド-さんは、一人で黙々とプリントを進めています。
イチ「どこがわからんと?わたしにききなさいっ!」
リン「え?これ。」
イチ「○○は、ここに書いてあるでしょ!このへんに答えがあります。」
と、キーワードがある段落にかぎかっこをつけるイチさん。
リン「あ、わかった!」
イチ「まかせなさいっ!」

分からないまま一人ぼっちにはしない子どもたち。この子たちが、将来生きていくためには、人とのかかわりの中で解決していく経験をする環境が必要だと考えています。