雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

仲間を作る

ある子が「解けん問題があった」といって、プリントを提出しました。どうやら、ある文章問題の場面が把握できず、立式できなかったようでした。このことは、クラスの子どもたちの間で可視化されていました。朝休みの時間でしたが、クラスの何人かが一緒になって問題を解こうとしていました。しかし、どうしても支援学級の子だけでは解決出来ませんでした。そのまま、1時間目が始まってしまいました。
 
昼休みになっても、子どもたちは、ああでもない、こうでもないと話し合っていました。半ば諦めかけていたとき・・・
 
「遊びに来ました。入ってもいいですか?」
通常級の3年生がクラスに遊びにやってきました。
(私のクラスはルールを守れば、誰でも教室で遊んでいいことにしている)
「ねえ、この問題分かる?」
「え?なになに」
「答え26じゃない?」
「え?!どうして?」
3年生は答えたものの、どうしてそうなるのかが説明できなくて、みんなは納得できません。説明しているうちに「答え0じゃない?」と言い出しました。もう訳が分かりません。そこへ・・・、
 
「失礼します」
通常級の6年生が委員会の仕事の相談で入ってきました。
「ねえ、これ分かる?」
「え?うーんとね・・・13+13じゃない?」
「どうして?」
私のクラスの子どもたちは、式や答えが分かっても説明できないと納得しません。
「だから、最初に6つわけて、そして、7つ食べて。。。ん?」
分かるように説明しようとして、その6年生は逆に混乱してきました。
 
そこへ、教室に置いてあった黒板用マグネットの登場。
お話の通りに、マグネットを並べていきました。
 
「で、13個残ったんでしょ。だから始めにあったクッキーは、これ全部やけん、6+7+13=26。どう?」
「あー、なるほどね」
「そういうこと?」
「やっぱね、俺の思ったとおりやった」
 
みんな反応はさまざまでしたが、私は、昼休みにいろいろな子が混ざってみんなが納得するまで熱心に問題を解いている姿を見て、こんな経験を積み上げていける環境を作りたいと思いました。