春眠、暁に覚めて、長男を知る。
私の深い眠りを遮ったのは、突き刺すような目覚まし時計の音。
(なんだよ、一体?)
時計を見てみると、6時。
朝とはいえ、辺りはまだ真っ暗。
ふと、長男がいないことに気付く。今日は、平日ではない。
家族は、みんなインフルエンザに罹患しており、最近は、長男と二人で寝ていたのだが、その長男がいない。
そういえば、昨日、微熱があったな。何かあったのか。
慌てて起きて部屋を出ると、リビングから何やら音がする。
しかし、家の中は真っ暗だ。
忍び足で、リビングに向かう。
真っ暗なリビングにテレビが、点いていた。
(あれ、昨日、テレビのスイッチを切り忘れたか?)
リビングに入る。
なんと、長男が、暗い部屋の中、ソファの上で毛布にくるまって、テレビを見ていた。
何か異様な光景だった。私は、リビングの明かりを点けた。
ジャム「何してんの?」
長男「テレビ見てるの」
ジャム「テレビってこれ?これを見てるの?」
長男「うん」
長男が朝から見ていた番組がこれだ。
し、渋い。渋すぎる。
ジャム「毎週、これ見てるの?」
長男「うん、だって、お魚好きやもん」
そこまで、魚が好きだったとは・・・
暁に目が覚めたことで、長男の知らない一面を知ることが出来た。
春休みに釣りに釣れてってあげよう。
因みに、今日は、イカ釣りの回。
長男は楽しそうに見ていた。