卒園の日に思うこと
次男の卒園式に参加
次男の卒園式があった。
この園では、子供が卒園証書をもらうときに、保護者も起立し、
赤絨毯に立って待つようになっていた。次男は証書を受け取り、赤絨毯を歩いてくる。私たちの前で止まり、
「こんなに大きくなりました。ありがとうございました。」
と言って、証書を手渡してくれた。
保育園でも送辞と答辞がある。
在園児たちが、感謝の言葉を述べると、卒園児たちは、これまでの思い出を大きな声で発表する。
そして、思い出のアルバムが流れる。
妻は、涙を流しながら聞いていた。周りでも、涙を拭いながら見ている人が何人もいた。
目の前の我が子の様を見て
しかし、私が泣くことは無かった・・・。
私は、自分が担任するクラスの卒業式では、必ず泣いてしまう。
卒業証書をもらう姿や答辞や歌から、子どもたちの具体的な姿が走馬燈の様に浮かんでくるのだ。卒業式でなくても、行事でも、授業中でも、子どもたちが生み出す事実の前に泣いてしまうのだ。
しかし、次男の卒園式で私が泣くことは無かった・・・。
私は、次男を心から愛している。
学校でそうであるように、家で、次男が見せてくれる具体的な様子を前に、何度も心を打たれている。
何とも言えないこの感覚
なぜだろう?
そんなことを考えていると、卒園式が終わってしまった。
式が終わって、卒園児が退場していく。
式は滞りなく終わった。
しばらくして、次男が、花束を抱えて、私の所に走ってきた。
とびきりの笑顔。
終わった!やった!と言わんがばかりの。
その瞬間、次男の表情が、私の心を打った。
息をのみ、じわっとこみ上げる。
そうか、これだ。
今、この次男の表情が、全てを語っているのだ。卒園証書授与での親に対する感謝の言葉や、答辞での思い出の発表を、次男は一所懸命に言っていたんだが、その言葉と次男の様子が繋がらない。そこに、何かしらの違和感があったのだ。
式後だったが、次男の最高の笑顔を見られて、私は幸せだった。
最高の笑顔に感謝
家に帰って、保育園から頂いたアルバムを見た。外見は、よくある卒業アルバムの形式。しかし、中を見てみると、全て手作りだった。そこには、次男の入園から卒園までの具体的な姿でまとめてあった。そこには、次男の保育園のストーリーがあった。
これを、先生方は、卒園児全員に作ったのだ。
そして、私は思う。
こんなに最高の笑顔にさせてくれる次男を、卒園まで無事に育ててくれた保育園に心から感謝します。
ありがとうございました。