雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

キャズムの壁を越えるために、世界を広げてみる

 

年度末のPTA総会での出来事

総会では、決算報告や新役員の承認など議事が粛々と進められました。
そして、今年度で退任する役員のあいさつとなりました。
その中にPTA副会長さんがいらっしゃいました。
副会長さんがマイクを持って話し始めました。

「(前略)・・・・ジャム先生がよく『学び合い』とおっしゃっているんですが、私は、『学び合い』は子どもだけではなく、大人も必要なんだって、この一年で本当にわかりました。私は地域でたくさんの方とつながって学ばせてもらいました。本当にありがとうございました。・・・(後略)」

すみません、『学び合い』についてもっと他のことも話されていたと思うのですが、総会で急に『学び合い』を学校全体の場で認めて頂ける方ががでてきたので嬉しさ半分、慌て半分の状態になり良く覚えていません。

 

実は、PTA会長さんも『学び合い』に言及していた。

昨年、地域懇談会という地域、保護者、教員で構成させるメンバーで地域の教育について語り合う会合の席で、PTA会長さんが『学び合い』について涙を浮かべながら熱く語ってくれました。私も泣きそうになりながら、じっと聞いたことを覚えています。会長さんには、その後、『学び合い』の学習会にも参加して頂けました。

 

キャズムの壁を越えるには

情報システム用語事典:キャズム(きゃずむ) - ITmedia エンタープライズ

私は、今までロジャーズのイノベータ理論について、母数を学級集団や職員集団ととらえていた。しかし、『学び合い』が目指すものは、そんな限られた集団の幸せでは無い。といっても日本・・・は、今の私には大きすぎるが。

だから、とりあえず地域(校区集団)と考えることにした。
『学び合い』の考え方は、学級集団のみならず、学校集団、職員集団、PTA集団にも、自治会集団にも、社員集団にも、どんな集団にもあてはまる。その中には、『学び合い』を改革の手段として取り入れたいアーリーアダプターの人もいれば、業務効率改善の手段として取り入れるアーリーマジョリティの人もいるだろう。

要は、イノベーターがたまたま教員だっただけなのです。
そして、母数が地域と考えたとき、私の世界が少し広がりました。
世界が広がると、今まで悩んでいたものが小さく見えてきました。
強かに・・・と思っていたものも、肩の力を抜いて実践できるようになりました。
キャズムの壁を越えるには、私自身の世界を広げ、さらに多様なかかわりをもつことが大切だと感じています。

 

なぜ、世界を広げることが出来たのか。

1.『学び合い』のみにこだわらず、多様な学びを受け入れるようになった

私にも『学び合い』かそうでないか、ということに拘った時期がありました。しかし、それは「問いのマジック」なのだと気付きました。

www.nippyo.co.jp

今は、とにかく『学び合い』の考え方がぶれない努力をしています。方法には拘らないのは、『学び合い』の神髄です。

 

2.特別支援学級の担任になった
もし、今年度特別支援学級の担任にならなければ、私の世界は広がらなかったかもしれません。そして、ジャム学級の子どもたちの10年、20年先の幸せを考えたとき、1につながったのだろうと思います。

 

 最後に

ここまで書いても、私の実践に結果が伴わなければ何の説得力もありません。世界が広がれば、すぐに多様になるかと言えばそうでもありません。だからリフレクションしながら、次の一手を考えて、一歩ずつ実践を積み上げていこうと思います。