雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

学びの個別化と協同化の融合

熊本大学で行われた、苫野ゼミのオランダ教育視察報告会

私が一番気になったのは、イエナプランのブロックアワー。

毎週月曜日に、一人一人が自分の学習計画を決める。
一週間の全時間を計画するのではなく、ブロックアワーになるコマがあって、そのコマ数で計画を立てる。
課題はグループリーダと相談の上、子どもが決める。学習は基本自主学習で、課題達成のための学習方法は個人に委ねられる。プリント、具体的操作、パソコン、ゲームetc.
ビデオ映像では、女の子が、学習計画で達成したコマを色鉛筆で喜んで塗りつぶす場面が映っていた。

ゼミ生の報告会で分からなかった点を、その場にいらっしゃったイエナプラン協会の方に尋ねたが、達成したかどうかの評価は自己評価であること、その後のリフレクションをポートフォリオ化することで、自分史のようなものが出来上がり、自分の成長を何年にもわたって振り返ることができるようになっているそうだ。

 

苫野先生が提唱するこれからの学びの在り方

日本で、学びの個別化のみを進めると、孤立化が起こるだろう。そのため、学びの協同化との融合を図る必要がある。つまり、日本でブロックアワーを実践するには、学び合う環境(協同化)が整っていることが前提となる。

ブロックアワーには、とても興味がある。目標に対して、子ども一人一人が自分で一週間の学習計画を立てることで、見通しをもつことができるからだ。また、一週間の学習結果をリフレクションすることで、計画の仕方や学習方法、学習到達度について主体的に考えるだろう。これを繰り返すことで、学び合うことが自然になるのではないかと考える。もちろん、それは『学び合い』の考え方で進められることが前提だ。

 

特学でこれを実践する上で、問題となる点

それは、学習の系統性だ。ここでいう系統性とは、学習単元の系統性ではない。もっと細分化されたものだ。それには、特別支援教育の高度で専門的な知識、そして判断が必要となる。これは、一般教諭が簡単に得られるものでは無い。しかし、子どもが学びたいことを選び、自ら計画を立てて学習をすすめることはとても重要である。私にどこまでできるのか分からないが、挑戦してみたいと思う。