希望
レモくんが、算数「分数のかけ算わり算」の学習を交流学級ですることになりました。レモくんは、計算が得意ですが、文章を読み取るのは苦手です。問題場面の把握ができない場合、交流級の仲間に文意を教えてもらいながら、学習ができています。そして、教科書の問題場面なら、立式ができるようになりました。それに気付いた交流級の子は「レモくん凄い」と驚いています。
レモくんが算数を交流級でしている。
この事実が、ジャム学級の子どもたちに大きな希望を与えました。
ブド-くんも「算数を交流級でしたい」と言い始めました。ブド-くんも交流級で算数を学習しています。
そして、控えめなモモさんも「交流級でしたい」と言いました。モモさんも交流の仲間と一緒に学習したいのです。その思いを素直に話してくれたことが、私にはとても嬉しかったです。モモさんは、自信を持って交流で学習できるように、ジャム学級で次の学習の予習をすることにしました。モモさんは立体模型を手にしながら、
「ここが底面、ここが側面。これが頂点。」
「これは三角柱、これは円柱」
と立体図形の名称と、構成要素を今、頑張って覚えています。
今日、私は、リンくんに聞いてみました。
「みんな、算数を交流でしたいと言っているけど、リンくんも交流でしたい?」
すると、「うーん」と悩みながら私にこう言いました。
「ぼくはね、どうしてもこれ(割合)ができるようになりたいんだ。それができるまでは行かない。」
数日前、リンくんは、私にこんな話をしました。
「先生、スーパーに行ったら、30%引きって書いてあったんだけど、あれは何?」
「あれはね、割合っていうんだよ。5年生の算数で学習するんだ。やってみたい?」
「やった!、やってみたい」
というわけで、今、彼はどうしても割合の勉強がしたいのです。そのために、ジャム学級で割合の学習を頑張っています。
オランダのイエナプランは、子ども一人一人がそれぞれ担任と話し合いながら、学習計画を自分でたてて勉強します。今のジャム学級はそんな感じになっています。4月から『学び合い』で学習してきたジャム学級は、一人一人が「〇〇ができるようになりたい」と主体的に学ぶようになりました。本当に嬉しく思います。