雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング

雲外蒼天~特別支援教育とアクティブラーニング~

実践や経験をストーリーで語ってリフレクションし、自分の強みを探り、それと自分の考え方などを関連させながら次の一手を打つためのブログ

過ちとは

我が校は掃除は縦割りグループで行われています。
ジャム学級も縦割り清掃に参加しています。特別教室の掃除メンバーは、イチさん、リンさん、レモさん、通常級の2年生、1年生の5人です。昨日の掃除時間のことでした。イチさん、2年生、1年生はせっせと掃除をしているのに、リンさん、レモさんの二人は掃除をしたものの自分達で勝手に終わったと判断して、3人が掃除をしているのにもかかわらず立話をしていました。掃除の反省会で、リーダーのイチさんが
「隅々まで掃除出来た人」
と聞くと、なんと全員が手を挙げました。私は、すかさず、教室の床に手を当てて指がどうなっているか全員に見せました。

ジャム「実は、今日は一年生の○○さんが、5分前に教室に来てカギを開け、一人で床を雑巾で拭いていました。知っていましたか?でも、先生の指は汚れています。なぜでしょう?」
イチ「棒人間になっとった人がおったよね。」
リン「・・・」
レモ「・・・」
ジャム「一年生の○○さんは、隅々まで綺麗にするという目標を達成するために自分で考えて行動したのです。しかし結果的には隅々まで綺麗にはなりませんでした。どうしたらよかったのか、考えましょう。明日の掃除を期待しています。」
全員「・・・」

その後、ジャム学級に戻ってきたリンさんとレモさんは、「よし、明日は絶対綺麗にするぞ!」と静かに意気込んでいました。

さて、本日、昼休みが終わり、また、掃除の時間がやってきました。
リンさんとレモさんは、運動場から帰ってくると、雑巾をもって特別教室に向かいました。昨日の汚名を晴らそうと意気込んでいます。
5人全員が掃除開始時間前に集合していました。
既に掃除を始めています。
(ほう、素晴らしいな)
とニコニコしていると、、
レモ「あれ?床を拭いた跡がある!」
なんと、今日は2年生が10分前に来ていて、一人で教室の床を拭いてしまっていたのです。
リン「先生、床もう終わっちゃったよ!」
「すごいね、一人でやったの?!」
二年生は得意顔です。

しかし、二年生と一年生は床拭きが終わったので、掃除が終わったと思ったようで、ぼーっとしていました。そこでジャム学級の3人の登場です。隅々掃除は大の得意です。
リンさんは、掃除道具箱の中を全て出し、中を拭き始めました。
レモさんは、床をもう一度点検して、拭き残しを発見。もう一度床拭きを始めます。

イチさんは廊下の床を黙々と拭いています。
一年生と二年生は、しまった!という顔をして、あわててどこが掃除できるか探し始め、黒板のチョーク受けや窓の桟、棚周りなどを拭き始めました。

そして、掃除時間が終わりました。
ジャム「今日は素晴らしかったね。全員が出来ることを考えて行動していました。明日も期待しています。」

5人は、にっこりして自分たちの教室に戻りました。
リンさんとレモさん、イチさんは、ジャム学級にもどると、早速、論語の音読をはじめました。

子曰く、「過ちて改めざる、是を過ちと謂う。」と。

その通りやね。